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実に、堅実で実直な人だといつも感じる。

SHADY

Community Cafe nijimaru桑原奈未さん

印象に残ったのは、なんだかこちらも明るい気持ちになるようなとびっきりの笑顔。会話を交わすだけで自然体な人柄の良さが伝わってくる桑原奈未さんがオープンしたのは、白い壁と木目調を合わせた小さなカフェ。おいしいコーヒーを楽しむだけではなく、そこからもっと広く深く、あたたかな交流が広がる。オープンから間もないが、お店で一息つくとそんな予感がすでに感じられた。

 もともとコーヒー好きだった桑原さんは、大学時代のアルバイトから10年間に渡ってコーヒーショップで働いてきた。仕事が始まる前には必ずコーヒーを飲んで、豆のコンディションを確認。味の特徴やおいしさを案内する立場としてコーヒーに携わることで、その奥深さと魅力にどんどん引き込まれていった。しかし意外にも、当時はまだ自らのお店を開くことはあまり考えていなかったそう。「周りは独立を目指してる人も多かったんですけど、自分はそんな風になれなくて」。実際にお店に立って働いているからこそ、独立する難しさも感じていた。
 そんな桑原さんの気持ちがカフェをオープンする方向に動いた原動力は、コーヒーを飲みに足を運ぶ人とのコミュニケーションだった。「以前から人とお話するのがすごく好きで、目の前で喜んでもらえるのと、こっちもすごく嬉しいんです。その気持ちは、長くコーヒー店で働き続けても変わらなかったですね」。だからこそ、自らのお店でコーヒーをだす際は、目の前でプレンチプレスを体験してもらえるようにしている。器具にふれてコーヒーを淹れるワクワク感と、そこで生まれる会話もまた、カフェでのひと時をより素敵なものとして輝かせる。経験豊富な桑原さんはコーヒー自体への理解も深く、豆は毎月その時期に合わせて仕入れているそう。単なる苦味だけではない、酸味や甘みといった味わいの深さを知ることができ、その発見もまた新しい楽しみとなる。

 インテリアや装飾も少なく、あえてシンプルな内装にしたのは「お店じゃなくて、来てくれたお客さんが主役になればいいなって」という理由。おいしいコーヒーを入り口に、そこで生まれた出会いが重なってお店を彩る。これからお店を盛り上げていくは、桑原さんと訪れた人が一緒になって作り上げる、あたたかな空気感だと感じた。

Editing Data

・基本情報
大村市東三城町12-1
070-7640-7453
11:30~19:30
月・日曜休
10席
Pあり
店内禁煙

 

・取材メモ
取材日…10/17(火)
天候…曇り
取材時間…42分
来店回数…2回目

靴を脱いで薄暗い店内に入った瞬間から、非日常の特別なひと時は始まっている。

Bar 蔵・時

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